2014年10月31日金曜日

心の健康検査「D-PAT」の監修者が向谷地 生良氏だった件

■以前、この記事を書きました。
吃音者や非吃音者、社会的障壁がある人ない人に立ちはだかるかもしれない就職活動の壁
http://stutteringperson.blogspot.jp/2014/10/blog-post_18.html

その記事の中で一般社団法人クオリティ・オブ・ライフ創造支援研究所が提供する
メンタルヘルス対策・心の健康検査「D-PAT」を検索して発見してきたことを書きました。
そのサイトをじっくり読んでいたのですがこのD-PATを監修しているのがあの有名な、向谷地 生良 氏 (北海道医療大学教授、社会福祉法人べてるの家理事など)だったのです。



■えっ?障害者の支援者側だと思ったのに
私は向谷地 生良(むかいやち いくよし)さんの名前が監修者として書かれているのを見て驚きました。なぜならメンタルヘルスチェックや発達障害者やうつ病傾向などを発見する方法を提供する側に立っているってことですからね。衝撃を受けました。すごい衝撃音と頭を殴られたような感覚です。もっと社会的障壁のある人の側によりそい、配慮を行うことをしてほしかったかな?と思います。というか障害者をなぜ発見する方法が必要なのでしょうか?

「D-PAT」は、目には見えない「個性と気質の傾向」と「心の状態の傾向」を簡単に判定ができます。
専門家が診断の参考にされる事が多いWHOの「ICD-10(国際疾病分類)」と米国精神医学会の「DSM-Ⅳ-TR(精神疾患の分類と診断の手引・第4版改訂版)」を判定基準に採用した検査仕様となっています。
新型うつ病などの様々な精神障害の傾向を判定
「D-PAT」では、近年急増している、「職場不適応症」や「新型うつ病」といわれる様々な「不安障害」・「気分障害」・「適応障害」・「発達障害」の傾向が判定できます。
*判定基準には主にDSM-Ⅳを採用しています。
http://www.qol-souken.org/d-pat/character.php



■向谷地生良さんと伊藤伸二さんて共同で書籍を出版していましたよね
日本吃音臨床研究会の伊藤伸二さんと向谷地生良さんは『吃音の当事者研究: どもる人たちが「べてるの家」と出会った 単行本 – 2013/9/23向谷地 生良 (著), 伊藤 伸二 (著)』という書籍を販売しています。

http://www.amazon.co.jp/%E5%90%83%E9%9F%B3%E3%81%AE%E5%BD%93%E4%BA%8B%E8%80%85%E7%A0%94%E7%A9%B6-%E3%81%A9%E3%82%82%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%8C%E3%80%8C%E3%81%B9%E3%81%A6%E3%82%8B%E3%81%AE%E5%AE%B6%E3%80%8D%E3%81%A8%E5%87%BA%E4%BC%9A%E3%81%A3%E3%81%9F-%E5%90%91%E8%B0%B7%E5%9C%B0-%E7%94%9F%E8%89%AF/dp/4760823808


私の余計な不安というか心配なんですけど、吃音者を見分ける方法とか企業の人事部門や採用部門に教えていないだろうな?と恐ろしくなってしまいました。吃音症はDSM-4にもDSM-5にも掲載されています。いったいどんな立ち位置なんでしょうね???

障害者差別解消法や障害者の権利に関する条約が動き始める日本なのに、こんな時代に逆行したサービスを行うなんて私には理解できません。うつ病かどうか?不安障害かどうか?発達障害かどうか?吃音かどうか?なんてことがチェックされてしまう職場なんておかしくないですか?そんなことより、障壁が発生しない職場環境や働く時間を考えてほしいものです。

まるで病気や障害がある「あなたが悪い」ってことじゃないですか?
そうじゃなくて社会的障壁があっても仕事ができる職場環境を作る方法を販売してほしいものです。


にしても、日本政府の内閣府の障害者差別解消の基本方針や障害者の権利に関する条約には、こういう採用段階や入社後のメンタルヘルスチェックって人権侵害に指定しないんですかね?






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